赤べこバリケードのティーマークを制作しました
ワシオ商会(https://www.washio-aizu.com/)さんからのご依頼で、赤べこバリケードのティーマーク版を作成させて頂きました。

赤べこバリケードは会津若松市内の工事現場で人気の商品。
見かけたことがある方も多いのでは。
https://www.washio-aizu.com/rental-items/akabeko/akabecobarricade/

ティーマークとは
ティーマークとは、ゴルフコースの各ホールでティーショットを打つ場所を示すマーカーのことです。プレーヤーはこのマーカーの間から後方にボールをセットしてティーショットを行います。コースの美観を保ちつつ、プレーヤーにとって分かりやすい目印として重要な役割を果たしていますが、ゴルフボールのようなシンプルな形状の商品が多いようです。

屋外設置を見据えた材料選択
赤べこバリケードのデザインを忠実に再現するだけでなく、屋外設置ということで、耐候性を確保することが至上命題でした。
そのため、今回はASA樹脂を選択しました。
ASA(アクリロニトリル・スチレン・アクリレート)は、ABS樹脂の改良版とも言える材料で、優れた耐候性と耐熱性を持ちます。
紫外線による劣化や色褪せに強く、屋外での長期使用に適した3Dプリント材料です。
ただし、今回のような20cm級の大型造形では、ASAは反り対策をはじめとする難易度の高い素材です。
3Dプリント工房Hectareの3Dプリンタはエンクロージャーで囲う事によりABS、ASAも造形可能としております。
象嵌(部品組み込み)方式の採用
ティーマークは、目や体の模様もすべてASA樹脂で造形し、部品組み込み方式で本体に取り付けました。
部品組み込み方式を選んだ理由は、
- 塗装:剥げてしまう恐れがある。立体的な表現が難しい。
- シール:はがれる恐れがあり。耐候性があって3Dプリント部品にしっかり貼り付くシールは特注品となる。
- 象嵌:色ごとに素材が必要だが、剥がれずに色鮮やか。
総合的に考えても、部品組み込み方式が品質面でもコスト面でも優れていると判断しました。
3Dプリントの強み:バリエーション展開
象嵌方式としたことで、3Dプリント造形の強みであるバリエーション展開も実現できました。
- しろべこバージョン
- ニッコリ目バージョン

設置先:グランディ那須白河ゴルフクラブ様
設置先はグランディ那須白河ゴルフクラブ様。
https://www.rtg.jp/golf/g-nasu/reco/detail/?reco=00100
開業20周年の記念として制作いただきました。おかげさまでプレーヤーさんに大変好評をいただいているようです。

使用上の改善点
実際の使用を通じて、ティーマークは芝生の手入れで頻繁に抜き差しがあることが分かりました。
中央の穴を持って抜き差しすると破損しやすいという課題も発見されました。
Version1.1では本体を強化するとともに、説明書も作成しました。
3Dプリント工房Hectareでは、このような特殊なご要望にもお応えしております。アイデアを形にしたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。